意見書・鑑定書の作成


症例:銃弾鑑定

要点整理

  • 被疑者 ○○ に対する殺人未遂並びに銃砲刀剣所持等取締法違反 被疑事件
  • 平成○年○月○日○県方南西約17メートル先路上において発生した殺人未遂並びに銃砲刀剣所持等取締法違反被疑事件につき、被害者○○の立位での銃弾による銃創の角度の鑑定

 

司法解剖では分からない

  • 受傷してから死亡するまで1ヶ月以上経過
  • このため、元々肝硬変などもあり、腹水が大量に出現、体型がかなり変わってしまった。
  • 射入口は人工肛門で置換、銃弾は手術時に摘出された。
  • 画像は臥位でも、銃撃は当然立位

 

Ai読影

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  • 左下腹部に射入口がある。(矢印)
  • 皮下組織に脂肪混濁がある(丸)

 

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  • 左腹直筋の正中から少し左寄りに限局性筋肉肥厚と点状金属濃度がある。(矢印)
  • この経路が射創管と考える。

 

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  • 立位を想定し、射入口の皮膚などがAngleAから2cm下げた位置を想定したものをAngleBとする。
  • 皮膚面を2cm下げるとほぼ、皮膚面と筋膜、仙骨の位置がほぼ一直線になる(矢印)。
  • 角度は下向きに約24度となる。

 

 警察からの依頼

  • 銃弾による銃創の角度の鑑定等も行う。
  • 事件当時の状況を保存できる客観的な証拠として画像が有効。

≪ 自分の治療に納得がいかない海外での死亡 ≫