自分の治療に納得がいかない
症例:右踵骨骨折
要点整理
- 1mの高さより転落、疼痛不変のため近医受診
- 初診時骨折なしと判断
- 2ヶ月程度後、他院より踵骨骨折と診断を受けたと連絡あり
踵骨正常像
Ai読影
- 踵骨に僅かだが骨折線を認め、辺縁が不整。
- XXX2年1月の画像では骨折は明らか。
質問事項
- 初診時XXX1年11月のX-P画像にて関節痛を訴える患者の踵骨骨折と誰もが指摘できる明瞭な骨折線が確認出来るか。
- a. 再診時XXX1年11月のX-P画像にて関節痛を訴える患者の踵骨骨折と誰もが指摘できる明瞭な骨折線が確認出来るか。
- b. XXX1年11月のX-P画像と比較して変化が確認出来るか。
- 骨折判明後のXXX2年1月のX-P 画像にて、患者の踵骨骨折と誰もが指摘できる明瞭な骨折線が確認出来るか。
回答
- 踵骨底部に僅かな骨折線を認める。放射線科診断医としては、見逃すべきものではないが、一般臨床医にとっては、臨床情報として捻挫などがあり、痛みが足底部に限局したものではない。また、画像所見もごく僅かな皮質の断裂であり、指摘は困難かもしれない。
- a,bについて:初診時11月と再診時11月の画像を比較してもそれほど大きな変化は無い。このため、骨折の有無は a と同様に一般臨床医にとっては、ごく僅かな皮質の断裂であり指摘は困難かもしれない。初診時および再診時での骨折の指摘は、10名の臨床医のうち、1名程度が指摘できる程度のものではないかと推察される。
- XXX2年1月の画像では踵骨の足底部の骨の不整像が認められ、誰もが指摘できる明らかな骨折と判断できる。
自分の治療に納得がいかない時、画像が役に立ちます。
治療の経過を観察するとき、画像は客観的な証拠となります。