労災
症例:突然死
要点整理
特に病気もなく過ごしていた。
○○の社員で中国に勤務中7月21日、ゴルフをしたがカートに乗って移動中に嘔吐してカートから転倒し、同乗者が心肺蘇生をしたが、1,2分もたたないうちに顔色が悪くなっていた。
Aiは遺族からの要望
- 近年中国に赴任する駐在員が増え、それに伴い、突然死する症例などが発生している。
- 遺族は元気だったのになぜ急死したか疑問。
- 会社としては、死亡した時間などにより、就労時間内かどうかで、保険の支払いが変わる可能性がある。
- 中国ではAiの実施は無理。フリールなどの車載式CT装置を使用する例がある。
Ai読影
- 両肺に広がるすりガラス様陰影~浸潤影は死後肺水腫だけでも説明可能だが、小葉間隔壁肥厚もあり、一部は死戦期の肺水腫だった可能性。
- 左冠動脈には軽度~中等度石灰化あり(50歳という年齢に比して動脈硬化性変化が目立つ)。
- 右冠動脈内腔にガス貯留しているが、中間で含気のない領域があり、血栓の可能性がある(右冠動脈閉塞だと不整脈死が考えやすい)。
死因は?
- 非外傷性死と考えます。
- 左冠動脈動脈硬化性変化→虚血性心疾患または右冠動脈血栓塞栓→不整脈が死因と考えられます。
就労時間内かどうかで保険金の支払い額が変わるかもしれません。
何時死亡したか、Ai画像は客観的な証拠となります。